新人の居宅ケアマネが何もわからないのは当然|施設7年・1ヶ月目

居宅ケアマネ1年目の記録①「同じ資格なのに、別の仕事だった」 介護・転職・キャリア

「居宅ケアマネになったけど、何も分からない」

今まさにそう思っていませんか。

こんにちは、ケアマネパパです。介護業界歴約20年、施設でケアマネを7年やって、2026年9月から居宅ケアマネになりました。

今、1ヶ月目です。正直に書くと、20年やってきた私でも分からないことだらけです。

この記事は、1年分の総括ではありません。移ったばかりの今しか書けない記録です。

この記事で分かること

  • 施設ケアマネと居宅ケアマネが「別の仕事」だと感じた3つの違い
  • 最初の1ヶ月で、私が一番つまずいたこと
  • 分からないことだらけの今、やっていること

私のプロフィールと現在地

  • 介護業界歴約20年(介護職からスタート)
  • 保有資格:介護支援専門員、介護福祉士
  • 前職:施設のケアマネ兼生活相談員(7年)
  • 現在:居宅介護支援事業所のケアマネ(1ヶ月目)
  • 家族:妻と保育園に通う子どもの3人暮らし

同じ「ケアマネ」なのに、別の仕事だった

施設はケアプランが中心、居宅は幅広い知識が要る

施設ケアマネの仕事は、ケアプランの作成が中心でした。サービスは施設の中で完結します。

居宅は違いました。どの事業所の、どのサービスを、どう組み合わせるか。選定から考えます。

地域にどんな事業所があって、それぞれ何が得意なのか。覚えることの幅が、まるで違いました。

同じ「ケアプランを作る仕事」のはずなのに、求められる知識の範囲が別物でした。

情報の流れが、逆だった

これは移って一番意外だったことです。

居宅では、サービス事業者のほうから情報が届きます。利用者さんの様子、困りごと、変化。報告が上がってきます。

施設では逆でした。自分で現場に足を運んで、情報を拾いに行かないといけない場面が多かった。

「居宅のほうが情報収集は大変だろう」と思っていたので、ここは予想が外れました。

施設はケアマネ以外の仕事が多い

施設では送迎や事務所対応など、ケアマネ業務以外の仕事がかなりの割合を占めていました。居宅に移ってからは、自分の仕事だけをやればよくなりました。

誤解のないように書くと、施設の雑務も誰かがやらなければ現場は回りません。ただ、「ケアマネとして採用されたのに、ケアマネの仕事が後回しになる」という構造が、私にはきつかったのです。

このあたりの経緯は、転職連載の第1回に詳しく書いています。

▶ 施設ケアマネを辞めたい|介護歴20年の私が辞めると決めた理由3つ

最初の1ヶ月で一番つまずいたこと

給付管理です。

施設ケアマネ時代、私は給付管理をやったことがありませんでした。7年やってきたのに、です。

中でも分からないのが加算です。

どの加算が算定できるのか。要件は何か。そして、それをソフト上でどう登録するのか。制度の中身と、操作の手順。その両方が同時に分かりません。

「ケアマネの経験がある」と言われても、ここだけはゼロからのスタートです。月末月初は、画面とにらめっこしています。

ただ、救いもあります。

今の私の担当は20名弱です。新人の私に配慮してもらっている形で、1件ずつ調べながら進める余裕があります。もし最初から目一杯の件数を持っていたら、たぶん回っていません。

これから居宅に移る方は、最初の担当件数がどれくらいになるのかを面接の段階で聞いておくと、入ってからの負担がかなり違うと思います。

(※加算の要件や給付管理の手順・期限は、制度改正や自治体の運用、事業所で使うソフトによって異なります。必ずご自身の職場の手順と最新の情報を確認してください。)

もう一つ焦ったのが、契約でした

給付管理と並んで焦ったのが、利用者さんとのご契約です。

理由は単純で、先輩の契約に一度も同席しないまま、初回から一人で行くことになったからです。

施設ケアマネ時代、契約は相談員や事務の仕事でした。私は横で見たことすらありません。それが居宅では、自分の仕事になります。

何を、どの順番で、どこまで説明すればいいのか。書類をどう並べて、どこに署名をいただくのか。手順そのものが分かりませんでした。

誤解のないように書くと、先輩が不親切だったわけではありません。居宅は全員が自分の担当を持って外に出ているので、同席できるタイミングが物理的に無かっただけです。

結局、私がやったのはこれだけです。

  • 事業所に残っている過去の契約書類一式を、自分で並べて読んだ
  • 説明する順番を紙に書き出して、持って行った
  • その場で答えられないことは「確認してご連絡します」と正直に伝えた

3つ目が一番大事でした。分からないことを、その場で分かったふりをしない。これだけは最初から決めていました。

(※契約時に必要な書類や説明すべき事項は、事業所の運用や自治体によって異なります。必ずご自身の職場の手順を確認してください。)

逆に、移ってよかったこと

ケアマネ業務に集中できる

朝に「今日は送迎入れますか」と聞かれることが、なくなりました。ケアプランに向き合う時間が、ちゃんとあります。

子どもとの時間が増えた

私が施設を辞めると決めた理由の3つ目が、「子どもと過ごせる時間が1日3〜4時間しかない」ことでした。

今は、その時間が増えています。辞めると決めたときに願っていたことは、1ヶ月目にして実現しつつあります。

新人居宅ケアマネが「何もわからない」のは当然です

ここが、この記事で一番伝えたいことです。

介護業界歴20年、ケアマネ7年の私が、今「分からない」の連続です。

これは能力の問題ではありません。施設と居宅は、同じ資格で、別の仕事だからです。

これまでの経験がリセットされるわけではありません。ただ、積み上げる場所が変わる。それだけのことだと思っています。

もしあなたが今、新人として何も分からないと感じているなら、それは普通のことです。

施設と居宅の違いそのものは、転職前に整理した記事があります。

▶ 施設ケアマネと居宅ケアマネの違い|仕事内容・給料・働き方を転職前に整理してみた

何もわからない時期に、私がやめた2つのこと

「何をやったか」より、「何をやめたか」のほうが効きました。

1. 全部を一度に覚えようとするのをやめた

最初は、制度も操作も人間関係も、まとめて頭に入れようとしていました。結果、どれも入りませんでした。

今は、その日に出てきたことだけを調べます。来月使う知識は、来月調べればいい。そう決めてから、気持ちがかなり楽になりました。

2. 他のケアマネと自分を比べるのをやめた

周りは当たり前のように仕事を回しています。その横で自分だけ手が止まっていると、焦ります。

ただ、先輩たちは居宅で何年もやってきた人です。居宅1ヶ月目の自分と、比べる相手ではありません。

比べるなら、1ヶ月前の自分です。それなら、確実に前に進んでいます。

この2つは、能力でも根性でもありません。やめると決めるだけです。今日から変えられます。

1ヶ月目の私が、今やっていること

分からないことを、その都度調べて覚えています。

地味です。近道はありませんでした。

まずネットで調べて、それでも分からなければ先輩に聞く

調べ方は、順番を決めています。

最初はネット検索です。制度の名前や加算の名称さえ分かっていれば、たいていのことは出てきます。自分のペースで、何度でも読み返せるのが利点です。

それでも分からなければ、先輩に聞きます。聞くのは、調べても出てこないことです。事業所ごとの運用や、「この場合はどう判断するか」といった、現場の判断が要る部分がそれにあたります。

この順番にしてから、聞く回数は減りました。先輩の時間を取らずに済みますし、自分も「調べたうえで聞いている」と言えるので、声をかけやすくなりました。

ただし、ネットで調べた内容をそのまま鵜呑みにはしないようにしています。制度は改正されますし、古い情報がそのまま残っていることもあります。最後は職場の手順や公的な資料で確認します。

ただ、調べたことが次に出てきたときに「これは前に調べた」と分かる瞬間が、少しずつ増えています。1ヶ月前よりは、確実に前に進んでいます。

まとめ:次は3ヶ月目に書きます

居宅ケアマネ1ヶ月目の、正直なところを書きました。

  • 施設と居宅は、同じ資格でも別の仕事だった
  • 一番つまずいたのは給付管理、とくに加算の要件と登録方法
  • 契約も、先輩に同席しないまま初回から一人だった
  • 担当20名弱で、調べながら進める余裕はある
  • ケアマネ業務に集中でき、子どもとの時間は増えた
  • 分からないのは当然。都度調べて覚えるしかない
  • やめたのは「全部覚えようとすること」と「人と比べること」

この連載は、居宅ケアマネとしての1年目をリアルタイムで記録していくものです。次は3ヶ月目に、同じテーマで書く予定です。

なお、今の事業所が合わないと感じている方へ。私自身は2回の転職で、そのたびに環境が良くなりました。無理に動く必要はありませんが、選択肢を知っておくだけでも気持ちは変わります。

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