ケアマネ転職はエージェントと直接応募どっち?2回転職した私の比較【転職連載③】

ケアマネ転職はエージェント経由と直接応募のどちらがよいかを比較するアイキャッチ画像 介護・転職・キャリア

(連載「施設ケアマネ、居宅に行く。」第3回)

「居宅ケアマネの求人って、どうやって探すのが正解なんだろう」

転職を考え始めた頃、私が最初につまずいたのはここでした。求人サイトを眺めては閉じ、エージェントの広告を見ては「電話がしつこそう」とためらう。心当たりのある方、多いのではないでしょうか。

こんにちは、ケアマネパパです。介護業界歴約20年、2026年9月に施設ケアマネから居宅ケアマネへ移ったばかりの一児のパパです。第1回第2回に書いたとおり、今月から居宅介護支援事業所で働いています。

実は私、ケアマネとしての転職はこれが2回目です。

  • 1回目(2021年・令和3年): 転職エージェントを使って、別の施設から前の施設へ
  • 2回目(2026年・今回): エージェントを使わず、直接の打診で施設から居宅へ

つまり「エージェント経由」と「直接」、両方を自分で経験したことになります。今回はこの2回を並べて、何がどう違ったのかを正直に書きます。「エージェントと直接応募、どっちがいいの?」に対する、一般論ではない私なりの答えです。

(入職後の実際については、第6回からリアルタイムで報告していきます)

先に結論:2回の転職はこんなに違った

1回目(エージェント経由)2回目(直接打診)
求人との出会い方紹介(10件以上から比較)先方から声がかかった(1件のみ)
決めるまでの期間3ヶ月以上かけてじっくり約2週間(比較検討の期間はほぼなし)
面接・日程調整エージェントが代行すべて自分
条件交渉エージェントが代行 → 大幅アップ交渉というより「確認」
精神的負担少ない(在職中でも回った)気楽だが、判断は全部自分

同じ「転職」でも、中身はまったくの別物でした。順番に説明します。

私の2回の転職、それぞれの経緯

1回目(令和3年):限界からの、エージェント頼みの転職

当時の私は、職場の方針が自分と合わず、業務量も増える一方で、正直かなり消耗していました。ただ、在職中で忙しく、求人を探す時間も、条件を見比べる余裕もない。

そこで登録したのが、介護特化の転職エージェント(レバウェル介護・当時は「きらケア」)でした。結果だけ書くと、

  • 10件以上の求人を紹介してもらい、3ヶ月以上かけてじっくり比較できた
  • やり取りは主にLINE+電話。在職中でも隙間時間で進められた
  • 面接対策・日程調整・給与などの条件交渉まで代行してもらえた

この体験の詳細(良かった点も、正直微妙だった点も)は、いずれ別の記事にまとめます。

2回目(2026年・今回):5年働いた先にあった、直接の打診

今回は、エージェントも求人サイトも使いませんでした。これまでの仕事ぶりを見てくれていた先から、直接声をかけてもらえたからです。

打診を受けてから「行きます」と決めるまで、約2週間。3ヶ月以上かけた1回目とは、時間の流れ方がまったく違いました。

「そんなの運がいいだけでは?」と思われるかもしれません。半分はそのとおりです。ただ、もう半分はそうではない——という話を、この記事の後半でします。

比較1: 求人との出会い方——「探す転職」と「声がかかる転職」

1回目は、典型的な「探す転職」でした。自分の希望を伝え、紹介された求人を並べて、比較して選ぶ。母数があるから比較ができる。第2回で書いたような「特定事業所加算を取っているか」といった目印も、複数の求人を並べて初めて意味を持ちます。

2回目は「声がかかる転職」。出会いの質は最高でしたが、選択肢は実質1件です。比較のしようがない。だからこそ、第2回に書いたような「自分での調査」を徹底することになりました。

ここで大事なのは、「声がかかる転職」は狙って起こせないということです。私の場合も、たまたま今年、先方の体制が変わるタイミングと重なっただけ。再現性のある「探し方」は、やはり紹介や求人経由になります。

比較2: 条件交渉——「代行してもらう」と「自分で確認する」

1回目:交渉のプロに任せたら、想像以上だった

1回目の転職でいちばん驚いたのはここでした。担当者のアドバイスは「面接は複数受けたほうがいい」。半信半疑で複数応募したところ、最終的に決めた求人の面接時点で、すでに2つの法人から内定をもらっている状態になっていました。

それを先方に伝えてもらった結果、提示給与は当初から大幅にアップ。前職では管理職でしたが、平社員としての入職なのに、管理職時代と変わらない給与水準を提示されました。「複数から求められている人材」という見せ方を、自分でやるのはまず無理です。言いにくいお金の話を代わりにしてもらえるのは、エージェントを使う一番の実利だと思います。

2回目:交渉ではなく「確認」。ただし相場観は必須

今回は、すでに信頼関係のある相手との話なので、ギリギリの交渉というより条件の確認と擦り合わせでした。提示された条件は前職とほぼ同水準。話は早かったです。

ただし、直接の話し合いには「間に入って相場を教えてくれる人」がいません。提示された条件が妥当かどうかは、自分で判断するしかない。しかも今回は、判断までの猶予が2週間でした。第2回でまとめた給与構造の調査は、実はこのためでもありました。直接ルートで転職する人ほど、下調べが命綱になります。

(面接・見学で具体的に何を確認したかは、次回・第4回で詳しく書きます)

比較3: 精神的負担——「並走者がいる」ことの意味

在職中の転職活動は、想像以上に消耗します。1回目のとき、日程調整や連絡の窓口をすべて任せられたこと、迷ったときに電話で相談できる相手がいたことは、単なる時短以上の支えでした。

2回目は気楽といえば気楽でしたが、判断も、確認も、覚悟もすべて自分です。選択肢が1つ、考える時間は2週間。そのぶん「これで本当にいいのか」を自問する密度は、むしろ濃かったと思います。

で、結局どっちがいいの?——私の場合分け

2回やった私の結論は、こうです。

直接ルートでいい人

  • すでに打診・声かけ・確かな人脈がある人
  • 業界経験が長く、条件の相場観を自分で持っている人

エージェントを使ったほうが早い人

  • 打診や人脈が(まだ)ない人
  • 施設しか経験がなく、居宅の求人の見方が分からない人
  • 在職中で、求人を探す時間がない人
  • 給与などの条件交渉を自分でやるのが苦手な人(1回目の私はこれでした)

そして最後に、いちばん書きたかったことを。

私の2回目の転職(直接打診)は、運だけの産物ではありません。5年前にエージェント経由で「長く働ける職場」に入れたからこそ、そこで積んだ5年の実績が、次の直接打診につながった——2つの転職は、地続きです。

「いい転職」は、その時の入職条件だけでは決まらない。5年後に次の扉を開けてくれる職場に入れたかどうかで決まる。2回転職して、いま一番強く思うことです。

次回予告

第4回は、第2回からの伏線回収。「面接・見学で確認したこと/内定までの記録」です。直接ルートだった私が、給与・担当件数・働き方をどう確認したのか。エージェント経由の人にもそのまま使える「確認リスト」として書きます。

そしてその先、第6回からは居宅ケアマネとして働き始めた私のリアルタイム記録が始まります。第2回で書いた「調べた話」が、「やってみた話」とどれだけ違ったのか。答え合わせをしていきます。

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